2024年4月10日から月末までの期間に次の本を読み終えた。2,4,5、6,7,9はkindle版をAndroidのRalkBack機能で聴く。
1.森村誠一著/人間の証明(角川書店、1977年)
2.正木晃著/現代語訳 理趣経(KADOKAWA、2019年)
3.今野敏著/カットバック 警視庁FC2(毎日新聞出版、2018年)
4.森村誠一著/犯罪同盟(中央公論新社、2010年)
5.平井和正著/狼男だよ アダルトウルフガイ(祥伝社、1974年)
6.立原正秋著/血と砂(KADOKAWA、2001年)
7.川奈まり子著/八王子怪談(竹書房、2021年)
8.ドナルド・トランプ、トミー・シュウォーツ著、相原真理子訳/トランプ自伝 不動産王にビジネスを学ぶ(筑摩書房、2008年)
9.松本清張著/犯罪の回送(KADOKAWA、2013年)
10.今野敏著/秘拳水滸伝 2 明王召喚篇(角川春樹事務所、1998年)
11.鳥羽亮著/成就(幻冬舎、2018年)
12.鷲田小弥太著/「佐伯泰英」大研究(日本経済新聞出版社、2009年)
13.高崎哲郎著/沈深、牛の如し 慟哭の街から立ち上がった人々(ダイヤモンド社、1995年)
〈感想、メモ〉
1.森村誠一著/人間の証明(角川書店、1977年)
棟居弘一良の登場する推理小説。棟居がどのような人間かについて述べられた「(以下引用)棟居弘一良は、人間を信じていない。(引用終わり)」という一文が印象に残る。
〈関連記事 棟居弘一良の登場する『棟居刑事の情熱』(KADOKAWA、2016年)を読んだ記録を含む記事〉
解説は横溝正史。
2.正木晃著/現代語訳 理趣経(KADOKAWA、2019年)
以下、「まえがき」から引用。「(以下引用)弘法大師空海を宗祖とあおぐ真言密教にあって、毎日、朝に夕にかならず読誦される大切な大切な聖典。それが『理趣経』です。(引用終わり)」。この「まえがき」には、『理趣経』が空海と最澄の仲たがいの原因となったものでもあることも述べられている。
〈関連記事 司馬遼太郎が空海について記す中で『理趣経』についても触れている『街道をゆく(3)』(朝日新聞出版)を読んだ記録を含む記事〉
司馬遼太郎の『街道をゆく(3)』を読了、陸奥のみち、肥薩のみち、河内のみち
3.今野敏著/カットバック 警視庁FC2(毎日新聞出版、2018年)
長編小説。物語は地域総務課の楠木肇が特命を受ける場面から始まる。招集をかけたのは、かつて通信指令本部の管理官の一人であったという長門達男。
特命の現場となるのは大田区の昭和島であり、物語には大森署が登場する。
〈関連記事 大森署が登場する『果断』(今野敏著、新潮社)を読んだ記録を含む記事〉
4.森村誠一著/犯罪同盟(中央公論新社、2010年)
長編小説。出版社に勤める主人公・津川三男は新宿のスナック「止まり木」の常連客である。主人公とこの店のほかの常連客が組織的な悪に対峙する。
〈関連記事 新宿が舞台に登場する小説を読んだ記録を含む記事〉
笹沢左保の『悪魔の剃刀』(光文社)を読んだ記録を含む記事
北森鴻の『冥府神(アヌビス)の産声』(光文社)を読んだ記録を含む記事
5.平井和正著/狼男だよ アダルトウルフガイ(祥伝社、1974年)
小説。語り手でもある主人公は狼男の犬神明。狼男であることから起るエピソードも面白いが、主人公の世界観が興味深く感じられる。
6.立原正秋著/血と砂(KADOKAWA、2001年)
小説。木刀を作る若者・北ノ庄浩作。舞台には大磯、小田原、須雲川などが登場する。
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7.川奈まり子著/八王子怪談(竹書房、2021年)
怪談集。八王子城についてのエピソードが印象に残る。
〈関連記事 登場人物たちの会話の中に八王子が登場する『呪護』(今野敏著、KADOKAWA)を読んだ記録を含む記事〉
8.ドナルド・トランプ、トミー・シュウォーツ著、相原真理子訳/トランプ自伝 不動産王にビジネスを学ぶ(筑摩書房、2008年)
相原真理子の訳による、ドナルド・トランプの自伝。解説はロバート・キヨサキ。
〈関連記事 相原真理子の翻訳作品〉
『接触』(パトリシア・コーンウェル著、講談社)を読んだ記録を含む記事
アン・ファディマン著、相原真理子訳『本の愉しみ、書棚の悩み』(草思社)を読んだ記録を含む記事
アン・ファディマン著、相原真理子訳『本の愉しみ、書棚の悩み』などを読了
この本の刊行当時、トランプは不動産デベロッパー、カジノ経営者であり、「若き不動産王(「訳者あとがき」内表現)」と紹介されている。
〈関連記事 ドナルド・トランプについて書かれた本、トランプについての記述のある本を読んだ記録を含む記事〉
トランプのスピーチについて触れている『明治維新の大嘘』(三橋貴明著、経営科学出版)を読んだ記録を含む記事
養老孟司著、浜崎洋介聞き手『AI支配でヒトは死ぬ。』などを読了
マクロンと対立するトランプについて書かれている箇所のある『ゴーン・ショック!』()を読んだ記録を含む記事
中西輝政著『アメリカ帝国衰亡論・序説』(幻冬舎)を読んだ記録を含む記事
馬渕睦夫と高山の対談本
『ピーター・ティール』()を読んだ記録を含む記事
江崎道朗著『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』()を読んだ記録を含む記事
江崎道朗著『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』などを読了
9.松本清張著/犯罪の回送(KADOKAWA、2013年)
長編推理小説。物語は、北海道の南西部に位置する市の市長・春田らが東京に出張する場面から始まる。春田市長はこの出張中に失踪する。
東京の日野市の描写などが印象に残る。
10.今野敏著/秘拳水滸伝 2 明王召喚篇(角川春樹事務所、1998年)
長尾久遠、嘉納飛鳥、ポール・ジャクソン、真言密教の僧・白燕らの登場するシリーズ。
〈関連記事 前巻『秘拳水滸伝(1) 如来降臨篇』(角川春樹事務所)を読んだ記録を含む記事〉
ノーマン・ウォーカー著『酵素を摂れば、元気な身体がよみがえる』などを読了
11.鳥羽亮著/成就(幻冬舎、2018年)
伊丹茂兵衛とその孫・松之助の登場する時代小説。
この巻は二人が大川の近くの空き地で剣術の稽古をしている場面から始まる。
〈関連記事 大川が登場する時代小説を読んだ記録を含む記事〉
池波正太郎の「寛政女武道」(『ごろんぼ佐之助』(池波正太郎著、リブリオ出帆)収録)を読んだ記録を含む記事
池波正太郎の「殺しの波紋」(『一本眉』(池波正太郎著、文藝春秋)収録)を読んだ記録を含む記事
金子成人の時代小説『付添い屋・六平太[8]』(小学館)を読んだ記録を含む記事
金子成人の時代小説『付添い屋・六平太 龍の巻 留め女』(小学館)を読んだ記録を含む記事
12.鷲田小弥太著/「佐伯泰英」大研究(日本経済新聞出版社、2009年)
同じ1942年生まれの鷲田小弥太による佐伯泰英論。
ペースを維持しながら多くの作品を世に出す佐伯のライフスタイルについても触れる第7章が印象に残る。
〈関連記事 佐伯泰英の著作『白虎の剣』(角川春樹事務所)を読んだ記録を含む記事〉
13.高崎哲郎著/沈深、牛の如し 慟哭の街から立ち上がった人々(ダイヤモンド社、1995年)
昭和22年のカスリン台風、翌23年のアイオン台風の被害について、また、防災と復興に尽力した人々などについて記された本である。
強い印象を残した箇所二つ。(一)「プロローグ」で描かれる昭和23年の磐井川堤防の決壊。(二)昭和20年7月28日の青森空襲までの出来事についての記述。7月26日にポツダム宣言の発表、(「日本政府はこれを黙殺(本文中表現)」)、翌27日、米軍、青森などの都市への爆撃を予告するビラを大量に撒く。疎開を始めた青森市民に対し、金井知事は防空法により、青森市内に戻るよう通告する。市民が青森に戻ったその夜、市は空襲される。
〈関連記事 北上川と雫石川の名が登場する『南部の大河』(半沢周三著、郁朋社)を読んだ記録を含む記事〉
(以上、敬称略)
(1,3,8,10,11,12,13はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
(上の画像はPlaygroundにより生成されました。2024年8月3日加筆)
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