令和5年4月1日(土)、2日(日)の期間に、次の三冊を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOverで聴く。
1.円地文子著/花散里(講談社、2019年)
2.藤井孝一著/超・個人事業主(クロスメディア・パブリッシング(インプレス)、2021年)
3.童門冬二著/家康と正信 戦国最強の主君と補佐役(PHP研究所、2003年)
〈解説、メモ〉
1.円地文子著/花散里(講談社、2019年)
現代小説。ウィキペディアによると、この作品は1961年に文芸春秋新社から刊行されている(参考ページ)。
主人公は東京と大阪に薬局を経営する朝吹頼子、舞踏家である鹿野艶子、俳人の立川喜和という三人の女性。三人は女学校の同窓生である。
各章は「花散里」、「ニューヨークだより」、「銀河」、「秋日銀杏」、「返り花」、「冬至」と題される。
最初の章の「花散里」の冒頭には蕪村の句が置かれる。「橘」で始まる句。物語のイメージが広がり、読者としては楽しさを感じる。
〈参考ページ〉
2.藤井孝一著/超・個人事業主(クロスメディア・パブリッシング(インプレス)、2021年)
著者は経営コンサルタント(中小企業診断士)。
本書では、超・個人事業主(旧来の個人事業主と一線を画する個人事業主、著者の作った言葉)のメンタリティ、技術はいかにあるべきかが説明される。
「稼ぎ力」、「人間力」、「お金力」、「時間力」、「継続力」といった、超・個人事業主に要求される能力について各章で解説される。
時間力に関する章を興味を持って読む。
3.童門冬二著/家康と正信 戦国最強の主君と補佐役(PHP研究所、2003年)
本多正信と徳川家康を主人公とした歴史小説。かつて一向一揆で家康と対立したという履歴を持つ本多正信。後に家康のブレーンとなった彼の思考・心情が描かれる。
印象的だった場面は、(1)家康と豊臣秀吉の対決、(2)江戸の都市計画、(3)伊達政宗の登場場面、など。
以前に読んだ中村整史郎の『本多正信』と異なり、この童門冬二の本では伊賀越えにおいて正信は家康一行に加わっていない。諸説あり、面白いと思う。
〈中村整史郎の『本多正信』を読んだ記録を含む記事〉
(敬称略)
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