令和5年3月13日(月)、佐野大介の著作、『孟子』を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOverで聴く。令和5年3月14日現在、kindle unlimitedで利用可能。
「(以下引用)『論語』と並ぶ儒教の中心経典(引用終わり)」である『孟子』から51章が選ばれて収録される。
孟子は王や彼の弟子といった人々と対話する。梁の恵王、斉の宣王、彼の弟子の儒学者万章らである。
梁の恵王との対話、「仁義」について孟子が語る場面が印象に残る(「大切なのは仁義のみ(第1章)」)。古今東西、国家の政治を担う人々が考えるべきことだろう。また、自らは良い政治を行っているつもりの恵王に「五十歩百歩」のたとえ話で他の諸侯と本質的には変わらないということを孟子が指摘する場面も考えさせられる(「五十歩百歩(第3章)」)。
斉の宣王との対話の中で孟子の「やらない」と「できない」を混同すべきではないという主張を読み、最近読んだ『ふしぎな村の村長の教え2』での村長の教えを思い出した。問題解決におけるマインドセットとしては不可欠のものなのかもしれないと感じた
〈「できない」と考えていることについて一考を促す村長の言葉を読んだ記録を含む記事〉
弟子の万章との対話は舜について述べられる部分が興味深かった(「舜が無断で結婚したわけ(第2章)」)。
著者が「(以下引用)噛み合っていない(引用終わり)」と指摘する告子との論争も面白い(「人間の本性は善か(第2章)」)。ここでは、本編の孟子と告子との論争も面白いが、著者佐野大介の様々な指摘が勉強になる。
「14 尽心上」の「正しい運命(第2章)」の中の「(以下引用)天命を知る者は、倒れそうな垣の下には立たない(引用終わり)」という言葉は印象的だった。
佐野大介著/孟子(KADOKAWA、2015年)
〈参考文献〉
コルク著、ヤツ ジュン編集/ふしぎな村の村長の教え2 起業家編: これから起業したい人、起業したのに利益が上がらない人、読んでください。(2021年)
(敬称略)
(下の画像はAI PICASSOにより生成されました。2024年8月7日加筆)
コメント