令和4年2月27日から3月1日までの期間に次の6冊を読み終えた。
1.森博嗣著/すべてがFになる(講談社、1998年)
2.吉村正和著/フリーメイソン 西欧神秘主義の変容(講談社、1989年)
3.船瀬俊介著/ワクチンの罠 効果がないどころか超有害!(イースト・プレス、2014年)
4.築山節著/脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める(日本放送出版協会、2008年)
5.三浦清宏著/長男の出家(福武書店、1988年)
6.酒井邦嘉著/脳を創る読書 なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか(実業之日本社、2011年)
〈感想、メモ〉
1.森博嗣著/すべてがFになる(講談社、1998年)
『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』は文庫版を読む。孤島における密室殺人事件を描いた推理小説。助教授犀川とその教え子である西之園のシリーズ。
この版では巻末に瀬名英明の解説が収録される。
解説によると、著者森博嗣は1957年愛知県の生まれ。
2.吉村正和著/フリーメイソン 西欧神秘主義の変容(講談社、1989年)
『フリーメイソン 西欧神秘主義の変容』はフリーメイソンの思想や歴史について語られる書籍である。参考文献が面白かった。『モーツァルトの手紙』もこのリストに含まれている。本編の第3章の最初のパートが「モーツァルトの『魔笛』と参入儀礼」と題されていて、このオペラとフリーメイソンの関連性が開設されている。
日本におけるフリーメイソンであるが、西周、植原悦二郎、佐藤尚武らについて触れられている。また、日本国憲法とフリーメイソンの関係について述べられた部分では、マッカーサーの存在を指摘している。マッカーサーは1936年にマニラでフリーメイソンに加入しているとのことである。日本国憲法の国民主権主義にマッカーサーを介してのフリーメイソン精神の流入があるとの断定はできないが、ロックを源流としてフランス革命を経由した西洋思想の中で育まれたフリーメイソン精神が米国の建国の思想などと「歩調を合わせるものである(本文での表現)」とすれば、日本国憲法の中にそう言った精神が生きていることを否定できまい、と著者は述べている。
ほか、興味深かった記事二点。(一)エリアス・アシュモール(アシュモールは彼のコレクションをオックスフォード大学に寄付し、それがアシュモレアン博物館となる)の日記の紹介。(二)フランシス・ベイコンが薔薇十字団の「影の演出者(本文中表現)」という説がアルトの記事。
著者紹介によると、著者吉村正和は1947年愛知県の生まれであるとのこと。
3.船瀬俊介著/ワクチンの罠 効果がないどころか超有害!(イースト・プレス、2014年)
『ワクチンの罠 効果がないどころか超有害!』はワクチンに関する書籍。医薬品の添付文書について書かれた部分(第一章の「命を守るために「医薬品添付文書」を読もう」)が興味深い。
また、第7章の「闇に葬られた「予防接種禁止条例」」も興味を持って読んだ。1909年、マサチューセッツ州議会が提出した「強制予防接種禁止条例」案について書かれている。この条例案が葬り去られる経緯が説明される。ロックフェラーのグループがシカゴに設立した『州連絡会議』が議会に強い影響力を持っていたようだ。
4.築山節著/脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める(日本放送出版協会、2008年)
『脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める』の著者築山節は脳神経外科専門医。再読。エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』からの引用があるのだが、忘れていた。
5.三浦清宏著/長男の出家(福武書店、1988年)
『長男の出家』は小説。表題作『長男の出家』のほか、『トンボ眼鏡』、『黒い海水着』が収められる。
6.酒井邦嘉著/脳を創る読書 なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか(実業之日本社、2011年)
『脳を創る読書 なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか』は「紙の本」と電子書籍の性質が様々な点で比較される。著者酒井邦嘉の専門分野は巻末の紹介文によると、言語脳科学、脳機能イメージングとのことである。
(敬称略)
(上の六冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
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