令和4年5月9日、以下の3冊を読み終えた。
1.栗本薫著/グイン・サーガ第19巻 ノスフェラスの嵐(早川書房、1984年)
2.シモーヌ・ド・ボーヴォワール著、井上たか子著/モスクワの誤解(人文書院、2018年)
3.渡辺京二著/気になる人(晶文社、2015年)
〈感想、メモ〉
1.栗本薫著/グイン・サーガ第19巻 ノスフェラスの嵐(早川書房、1984年)
『グイン・サーガ第19巻 ノスフェラスの嵐』の登場人物はアリストートス、イシュトヴァーン、スカール、リー・ファなど。
ノスフェラスの様子が描かれるエピソードが面白い。特に、「第二話 月下の石像」でのノスフェラス描写が良かった。
〈関連記事 栗本薫の著作、グイン・サーガの第18巻『サイロンの悪霊』(早川書房)を読んだ記録を含む記事〉
「あとがき」の日付は「59年9月13日」となっていて、エア・サプライやジョー・ジャクソンをこのころ聴いている旨述べられている。また、グイン・サーガのLP(陰謀篇)についても触れられており、興味深く感じる。
2.シモーヌ・ド・ボーヴォワール著、井上たか子著/モスクワの誤解(人文書院、2018年)
『モスクワの誤解』は中編小説。「訳者あとがき」によると、1967年に執筆されたもの。ニコルとアンドレという二人のソ連邦への旅の様子が描かれる。登場人物の内面の描写を興味深く読んだ。
また、ソ連の様子の描写も面白い。ニコルとアンドレがソ連邦の空港に到着する場面から小説は始まる。アンドレが白樺の匂いがするというのが印象的だった。そのほかにも、モスクワ駅、マヤコフスキー広場、ゴーリキー通りといった場所の名や、ノブゴロドやプスコフなどの都市の名前が作中に登場する。
巻末の著者紹介によると、著者ボーヴォワール(Beauvoir,1908~1986)、その作品『第二の性』(1949)は著者に国際的な名声をもたらした。
3.渡辺京二著/気になる人(晶文社、2015年)
『気になる人』は渡辺京二によるインタビュー集。熊本日日新聞に連載されたもの。坂口恭平、アラン・ローゼン、伊藤比呂美ら9人へのインタビューが収録される。面白かった。
著者渡辺京二(1930~2022(参考ページ))は京都の生まれ。
〈参考ページ〉
※この参考ページの情報は令和5年2月5日に加筆したものです。
(敬称略)
(上の三冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
コメント