海猫沢めろん著『明日、機械がヒトになる』の再読など

2024年2月10日から15日までの期間に次の本を読み終えた。kindle版をAndroidのTalkBackで聴く。

1.西研著/NHK「100分de名著」ブックス 『ニーチェ ツァラトゥストラ』(NHK出版、2012年)

2.海猫沢めろん著/明日、機械がヒトになる ルポ最新科学(講談社、2016年)

3.丸山俊一、NHK「欲望の時代の哲学」制作班著/マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する(NHK出版、2018年)

4.スタンダール著、小林正訳/赤と黒 (上)(新潮社、2016年)

5.ジェフリー・ディーヴァー著、池田真紀子訳/コフィン・ダンサー (上)(文藝春秋、2013年)

〈感想、メモ〉

1.西研著/NHK「100分de名著」ブックス 『ニーチェ ツァラトゥストラ』(NHK出版、2012年)

ニーチェの『ツァラトゥストラ』(第一部1883年、第二部および第三部1884年、第四部1885年)の解説書。精神科医・斎藤環と著者の対談も収録される。

〈関連記事 ニーチェの『善悪の彼岸』(光文社)を読んだ記録を含む記事〉

ミュッセ著、渡辺守章訳『ロレンザッチョ』などを読了

2.海猫沢めろん著/明日、機械がヒトになる ルポ最新科学(講談社、2016年)

小説家・海猫沢めろんによる当時の最先端技術のルポルタージュ。

SRやアンドロイド、AI、ヒューマンビッグデータなどの研究者へのインタビューが収められる。再読。

第一章にはSR(Substitutional Realityので略、「代替現実」のこと)を体験した様子が記されている。「(以下引用)リアリティがぐらぐらゆらぐ。全く奇妙なシステムです。(引用終わり)」とその経験について記されている。そこでの視覚的体験において意識はどのよう出会ったのか、といったことが書かれていて興味深く感じられた。

3.丸山俊一、NHK「欲望の時代の哲学」制作班著/マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する(NHK出版、2018年)

「Ⅰ章 静寂が叫ぶ国・ニッポンを哲学する――ガブリエル、東京・大阪・京都を行く」、「Ⅱ章 哲学は時代との格闘だ――ガブリエルの「戦後哲学史」講座」、「Ⅲ章 技術を獲得した果てに人間はどこへ?――哲学者 マルクス・ガブリエル×科学者 石黒浩」から成る。

Ⅱ章の二つ目の節は「ヒトラーともわかり合えるはずだ――大阪にて」と題されている。この節の中の「「暗黙の了解」が突発的な暴力となる?」という項目、明確であることと暗黙的であることの中間部分について話される箇所があり、記憶に残る。アリストテレスの中庸の概念も引きながら考察する様子が記される。

〈関連記事 マルクス・ガブリエルについての解説が収録される『教養として学んでおきたい現代哲学者10人』()を読んだ記録を含む記事〉

横川善正著『スコットランドを知っていますか』などを読了

4.スタンダール著、小林正訳/赤と黒 (上)(新潮社、2016年)

前回は野崎歓の訳によるもの(『赤と黒 上 十九世紀年代記』(光文社))を読んだのだが、そのときと同じく、今回も第一部第一章のエピグラフ(ホッブスの文章)で立ち止まって一瞬考える。

今回は第二十九章を興味深く読んだ。司教が主人公にタキトゥスを贈る場面などが描かれる。その前の食事の場面では主人公が自分がホラティウスなどについて語ったために試験官によって低い順位に位置づけられてしまったことなどを司教に語る箇所がある。

5.ジェフリー・ディーヴァー著、池田真紀子訳/コフィン・ダンサー (上)(文藝春秋、2013年)

長編推理小説の上巻。リンカーン・ライムのシリーズ第二作。

〈関連記事 ジェフリー・ディーヴァーの著作『青い虚空』(土屋晃訳、文藝春秋)を読んだ記録を含む記事〉

松尾通監修『アロエ健康法』などを読了

(以上、敬称略)

(上の画像はPlaygroundにより生成されました。2024年8月10日加筆)

コメント

タイトルとURLをコピーしました