2024年2月1日から3日までの期間に次の本を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴く。
1.小堀桂一郎著/さらば東京裁判史観 何が日本人の歴史観を歪めたのか(PHP研究所、2014年)
2.箕輪隆素著/艱難を裂く、決断の書『易経』(幻冬舎メディアコンサルティング、2016年)
3.湯浅邦弘著/菜根譚(KADOKAWA、2014年)
〈感想、メモ〉
1.小堀桂一郎著/さらば東京裁判史観 何が日本人の歴史観を歪めたのか(PHP研究所、2014年)
「文庫版のためのまえがき」の日付は平成十三年六月中浣となっている。ここで、初版時のタイトルが『さらば、敗戦国史観。』というものだったことが書かれていて、興味深く思う。
以下、章のタイトルを引用。「序言 我が表象としての世界」、「第一章 戦争責罪周知徹底計画 ――米国の占領初期の対日方針――」、「第二章 東京裁判史観の誕生」、「第三章 靖国問題が明らかにしたこと」、「第四章 教育基本法の弊害」、「第五章 国家観の再生に向けて」、「結び――幻想から目覚める時」。引用終わり。
解説は井尻千男。
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2.箕輪隆素著/艱難を裂く、決断の書『易経』(幻冬舎メディアコンサルティング、2016年)
易経の解説書である。読み終えて、中庸の徳目が繰り返し登場すること、爻辞の解説が詳しいことの二点が印象に残る。
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また、水地比の前禽の語(湯王の逸話から)の説明など、故事について読むことができるのも本書の魅力の一つであるように思う。
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3.湯浅邦弘著/菜根譚(KADOKAWA、2014年)
大陸の明の時代の書物『菜根譚』の入門書。
冒頭の「遇と不遇」という文章が印象に残る。「道徳を住みかとして守り抜く者(本文中表現)」、「権勢におもねって生きている者(本文中表現)」、「達人(本文中表現)」について述べられる。「権勢におもねって生きている者(本文中表現)」がどのような道をたどるかといったことで記憶に残ったのだと思う。2024年時点での「権勢」について考えながら読んだ。
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(以上、敬称略)
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