木村友祐著『イサの氾濫』などを読了

令和4年12月19日、次の二冊を読み終えた。

1.木村友祐著/イサの氾濫(未来社、2016年)

2.那須田淳著/大鏡 真実をうつす夢の万華鏡、時を越えろ、明日へむかって!(岩崎書店、2014年)

〈感想、メモ〉

1.木村友祐著/イサの氾濫(未来社、2016年)

「すばる」に掲載された小説が単行本化されたもの。表題作「イサの氾濫」、「埋び火」、「イサのその後、そしてあとがき」が収録される。いずれの作品においても中央政府と地方都市との関係、地方都市における企業のふるまいなどが描かれる。「埋び火」は特に読んで胸が痛む。

表題作「イサの氾濫」の主人公は将司という男性。彼は、彼の父親の弟について調べるため、故郷八戸に帰ってくる。

冒頭の場面で登場人物たちがアイヌ語について話す部分が印象に残る。勇雄についての会話の中で、彼がいつも「マギリ」(または「マキリ」。アイヌ語で「刃物」の意)を携帯していたということが語られる。

2.那須田淳著/大鏡 真実をうつす夢の万華鏡、時を越えろ、明日へむかって!(岩崎書店、2014年)

藤原道長、紫式部、花山天皇、村上天皇、安倍晴明、菅原道真が登場する物語形式の本。

藤原兼家・道兼親子の謀が語られる場面が印象的だった。

(敬称略)

〈参考ページ〉

『イサの氾濫』の登場人物の名前の漢字表記は以下のページを参考にさせていただきました。

未來社のページ

(上の二冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)

(上の画像はPlaygroundにより生成されました。令和六年八月十五日加筆)

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