令和4年11月27日、次の二冊を読み終えた。
1.浅田次郎著/ひとは情熱がなければ生きていけない(海竜社、2004年)
2.麻生和子著/父吉田茂(光文社、2007年)
〈感想、メモ〉
1.浅田次郎著/ひとは情熱がなければ生きていけない(海竜社、2004年)
再読。2001年4月18日に自衛隊市ヶ谷駐屯地で行われた著者の講演が収められており、今回はこの部分が特に印象的だった。
そのほか、今回印象的だったのは、平忠度(たいらのただのり)について書かれた文章。「古今東西の中から一番好きな登場人物の一人を選べ(本文中の表現)」という注文に対する答えの一部が忠度についての話だったのである。著者は『平家物語』の中の忠度が戦地に赴く前に師匠である藤原俊成に自らの歌を託す、というエピソード、そして彼の戦死の場面を挙げている。『平家』の中で特に忠度が好きだというのが面白いと思った。
〈関連記事 藤原俊成について書かれた部分のある『冷泉家八〇〇年の「守る力」』(冷泉貴実子著、集英社)を読んだ記録を含む記事〉
2.麻生和子著/父吉田茂(光文社、2007年)
著者がその父である吉田茂について記した本。著者自身のうっかりエピソードが多数収録されており、楽しく読むことのできる一冊。
(敬称略)
(『ひとは情熱がなければ生きていけない』は日本点字図書館、『父吉田茂』は三重県視覚障碍者支援センター制作の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
(上の画像はPlaygroundにより生成されたものです。2024年8月2日加筆)
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