秋山駿の『人生の検証』を読了

秋山駿の『人生の検証』を読了

令和5年2月15日、秋山駿の『人生の検証』を読み終えた、kindleをiPhoneのVoiceOverで聴く。

「人生とは何であろうか(「あとがき」における表現)」という問が生じ、著者は人生についての考察を始める。

12のテーマについて書かれる。これらの項目を立てて振り返ったのは、「人生の対照表(「あとがき」での表現)」を作るためだったようだ。その12のテーマは、「食」、「恋」、「友」、「身」、「性」、「金」、「家」、「夷」、「悪」、「美」、「心」、「死」である。

「身」と「心」を特に興味を持って読んだ。

「心」の冒頭で著者は「(以下引用)心。これは困難すぎるテーマだ。(引用終わり)」と述べる。長い年月著者は心という概念と穏やかならざる気持ちで対してきたことが書かれる

著者はこの「心」パートで昔の兵法家、宮本武蔵と柳生宗矩の言葉を紹介する。宗矩が人に「(以下引用)兵法の「親切の所」(引用終わり)」のありかを示すのに、西行の歌に答えた遊女の短歌の一部を示している。昔の人々の心の概念の在り方が面白く感じられた。

最近、『信長秀吉家康』を読んだ時も思ったのだが、秋山駿はその意見がはっきりしているところが面白い。今回は『信長秀吉家康』よりも抽象的なテーマだったが、やはりかなり個性的な文章がつづられていた。

〈秋山駿の『信長秀吉家康』を読んだことについての記事〉

秋山駿著『信長秀吉家康』を読了

秋山駿著/人生の検証(新潮社、2002年電子版発行)

(敬称略)

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