令和4年12月22日、玄侑宗久の著作である『流れにまかせて生きる 変化に応じる「観音力」の磨き方』(PHPエディターズ・グループ、2013年)を読み終えた。
2009年の『観音力』に加筆されたものである。2011年の東日本大震災についてもこの著作の中では語られる。震災までの日本において重視されていたシステムやマニュアルといったものについて著者は考察を加える。震災とその後の時期において多くの混乱状態が生じた。かつての日本ではもともと予測よりもその瞬間の対応が重視されていたのではないかとの考えが提示される。レジリエンスの概念を連想した。
第1章の中では観世音菩薩普門品についての解説がなされ、そこで説かれる観音の姿が(元来の)日本人に通ずるのではないか、との考えが提示される。ブログ執筆者にとっては理解しやすい論の進め方であり考え方だった。
ほかにも七福神の恵比寿についての話、死の過程と阿弥陀如来の話など、印象的な話が多く収められる。
著者の玄侑 宗久(げんゆう そうきゅう)は1956年生まれ。作家であり、禅僧。
〈参考ページ〉
(敬称略)
(『流れにまかせて生きる』はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
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