令和4年12月26日、次の二冊を読み終えた。
1.藤谷治著/下北沢(リトルモア、2006年)
2.池波正太郎著/鬼平犯科帳 3(文藝春秋、1993年)
〈感想、メモ〉
1.藤谷治著/下北沢(リトルモア、2006年)
下北沢を舞台にした現代小説。下北沢に店を持つ主人公の一人称の語りにより物語が進行する。
主人公が営むのは箱貸しの雑貨屋。主人公は下北沢に店を持つことは「凡庸なる日々(本文中の表現)」からの解放だと考えている。下北沢の住人達と主人公の交流を軸に物語が進む。中でも、無軌道な詩人と主人公との交流は、主人公の内面の動きが痛々しい場面などもあり、独特の緊張感がある。
2.池波正太郎著/鬼平犯科帳 3(文藝春秋、1993年)
今回読んだ点字本の底本は第31刷り(1993年発行)のもの。奥付には第1刷りの発行は1975年とある。
鬼平が若いころ過ごした京都に赴く。二話目に収録される「盗法秘伝」が面白かった。
(敬称略)
(上の二冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
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