令和5年2月21日(火)、『教養としての世界史の学び方』を読み終えた。kindleをiPhoneのVoiceOver機能で聴く。
この本は大学初年次の教科書、政治学や経済学などの社会科学を学ぶに当たり必要な世界史のリテラシーを身につけさせる目的の書物として企画されたとのこと。
「第Ⅰ部 私たちにとっての「世界史」はいかに書かれてきたか」、「第Ⅱ部 世界史の空間的想像力の問題」、「第Ⅲ部 社会科学の基本概念を歴史化する」から成る。
「第8章 「市民社会」概念の歴史性と普遍性」を特に興味深く読んだ。
日本語で「市民」と言った場合に日本人がイメージするこの語の意味内容はいかなるものなのだろうか。今回読んだ『教養としての世界史の学び方』の第8章にはこの語の日本語・仏語の対応が開設される。bourgeois,citoyenが対応する語として挙げられている。
この第8章の執筆担当者は瀧澤 弘和(たきざわ ひろかず)。1960年生まれ。中央大学経済学部教授(刊行当時)。
このほか、小笠原弘幸による「補論 イスラーム世界という歴史的空間」(第Ⅱ部の補論)も印象に残る。
補論の著者小笠原 弘幸(おがさわら ひろゆき)は1974年生まれ。九州大学人文科学研究院イスラム文明学講座准教授(刊行当時)。
編著者、第1章から第3章を担当する山下 範久(やました のりひさ、1971~)は立命館大学国際関係学部教授(刊行当時)。
山下範久編著/教養としての世界史の学び方(東洋経済新報社、2019年電子版発行)
(敬称略)
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