2022年4月16日から18日までの期間に以下の3冊を読み終えた。
1.司馬遼太郎著/ある運命について(中央公論社、1984年)
2.半村良著/石の血脈(集英社、2007年)
3.鶴ケ野勉著/中央構造線(鉱脈社、2013年)
〈感想、メモ〉
1.司馬遼太郎著/ある運命について(中央公論社、1984年)
『ある運命について』は司馬遼太郎のエッセイ集。再読。
井上靖について論じられる部分が興味深い。四高時代の柔道にも言及されており、なるほどと思う。四高の柔道の伝統は寝技であったとのことで、井上靖も寝技に徹したそうである。著者はその徹底ぶりはその後の人生にも見られるというような意味のことを書いていて面白い。「執拗さ」という表現を用いている。また、井上の生き方を司馬は「凄み」という言葉を以て表す。確かに、妻帯しながら29まで授業に出ない学生であったという履歴からはある種の「凄み」を感じる。
ほか、雑賀党と孫市についての文、「雑賀と孫市のことなど」も面白かった。ここでは、紀州の面白い点が挙げられており、その歴史に興味がわく。
2.半村良著/石の血脈(集英社、2007年)
『石の血脈』は巻末の〈読者の皆様へ〉によると、1971年に発表されたものであるとのこと。ブログ執筆者が読んだ点字データは2007年の集英社文庫をもとに製作されている。伝奇小説である。
目次には、「第一章 アトランティスの壺」や、「第五章 大和朝廷巨石信仰説」、また、「第十三章 サン・ジェルマン伯爵」といった、興味深い語句がある。
著者紹介によると、著者半村良(1933~2002)は、東京の生まれ。
3.鶴ケ野勉著/中央構造線(鉱脈社、2013年)
『中央構造線』は推理小説。
(敬称略)
(上の三冊はサピエ図書館の点字データで読みました。点訳ボランティアの皆様と関係者の方々に感謝申し上げます。)
(上の画像はLeonardo.AIにより生成されました。令和六年十月加筆)
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