2024年1月1日から10日までの期間に次の本を読み終えた。kindle版をiPhoneのVoiceOver機能で聴く。
1.中村元著/ブッダの真理のことば 感興のことば(岩波書店、1978年)
2.小田やかた著/文章を書くのが苦手!が克服できた箇条書き文章法(小田やかた、2021年)
3.栗本薫著/グイン・サーガ第一巻 豹頭の仮面(早川書房、1979年)
4.アルベール・カミュ著、清水徹訳/シーシュポスの神話(新潮社、1969年)
5.倉下忠憲著/考えの育て方 知的生産のデジタルカード法(2023年)
6.栗本薫著/グイン・サーガ第二巻 荒野の戦士(早川書房、1979年)
7.吉野作造著、山田博雄訳/憲政の本義、その有終の美(光文社、2019年)
8.福島正著/史記(KADOKAWA、2012年)
9.栗本薫著/グイン・サーガ第三巻 ノスフェラスの戦い(早川書房、1980年)
10.仲正昌樹著/デリダの遺言() 「生き生き」とした思想を語る死者へ(ディスカヴァー・トゥエンティーワン、2022年)
11.草野友子著/墨子(KADOKAWA、2018年)
12.中野善壽著/ぜんぶ、すてれば(ディスカヴァー・トゥエンティーワン、2020年)
〈感想、メモ〉
1.中村元著/ブッダの真理のことば 感興のことば(岩波書店、1978年)
「ダンマパダ」と「ウダーナヴァルガ」が収録される。ダンマパダは法句経と訳される。
〈関連記事 法句経に触れる部分のある『運命好転十二条』(小林正観著、三笠書房)を読んだ記録を含む記事〉
2.小田やかた著/文章を書くのが苦手!が克服できた箇条書き文章法(小田やかた、2021年)
文章を書くことに苦手意識を持っていた著者は、「箇条書き文章法」を確立することでそれを克服した。この書籍では、その「箇条書き文章法」が紹介される。
〈関連記事 小田やかたの著作を読んだ記録を含む記事〉
3.栗本薫著/グイン・サーガ第一巻 豹頭の仮面(早川書房、1979年)
グイン・サーガ・シリーズの第一巻。英語タイトルは“PERSONA OF PANTHER”読むのは確か三度目。グイン、リンダ、レムスらが登場。ルードの森で三人が初めて出会うこととなる。
4.アルベール・カミュ著、清水徹訳/シーシュポスの神話(新潮社、1969年)
不条理について書かれた本である。冒頭に、ピンダロスの『ピュテイア祝捷歌第三』の文章がエピグラフとして置かれており、印象的である。
〈関連記事 カミュの『転落・追放と王国』を読んだ記録を含む記事〉
5.倉下忠憲著/考えの育て方 知的生産のデジタルカード法(2023年)
どのように情報を扱うか、ということについての本である。以下、目次から各章のタイトルを引用する。「はじめに 情報カードに憧れて」、「第二章 a過ちを振り返る」、「第二章 カードの作り方」、「第三章 不完全と混沌を受け入れる」、「第四章 カード法の外に出る」、「さいごに デジタルノートを巡る探求」、引用終わり。
梅棹忠夫の『知的生産の技術』を読んでから著者の倉下忠憲Evernoteのとらえ方が変わったというエピソードが興味深く思われた。
〈関連記事 梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波書店)を読んだ記録を含む記事〉
6.栗本薫著/グイン・サーガ第二巻 荒野の戦士(早川書房、1979年)
英題は“WARRIOR IN THE WILDERNESS”。グイン、レムス、リンダ、イシュトヴァーン、スニらが登場する。モンゴールの登場人物は、アムネリス、ブロン、リカード、
ノスフェラスでの冒険が描かれる辺境篇の二作目。ケス河、アルヴォン城などが舞台となる。
〈関連記事 ノスフェラスが舞台となる『ノスフェラスの嵐』(栗本薫著、早川書房)を読んだ記録を含む記事〉
7.吉野作造著、山田博雄訳/憲政の本義、その有終の美(光文社、2019年)
吉野作造とほぼ同時代人と言えるアスキスについて書かれた部分が興味深く感じられた(権力の所在についての部分で各国の憲法を比較する部分など)。
〈関連記事 アスキスについての記事のある書籍を読んだ記録を含む記事〉
ロイド・ジョージの章でアスキス内閣について触れられる『イギリス名宰相物語』(小林章夫著、講談社を読んだ記録を含む記事)
『右も左も誤解だらけの立憲主義』(倉山満著、徳間書店)を読んだ記録を含む記事
8.福島正著/史記(KADOKAWA、2012年)
「はじめに」では日本において『史記』が人々に親しまれていた例がいくつか紹介される。賀陽豊年、清少納言、紫式部の名が挙げられている。我が国における『史記』受容について、興味深く感じる。
9.栗本薫著/グイン・サーガ第三巻 ノスフェラスの戦い(早川書房、1980年)
英語タイトルは“NODUS AT NOSPHERUS”。エピグラフの後(このエピグラフも印象的である)、第一話の前に、物語の展開について書かれた部分を含む「混沌の時代」という文章が置かれている。
グイン、マルス、イシュトヴァーンらが登場する。
10.仲正昌樹著/デリダの遺言() 「生き生き」とした思想を語る死者へ(ディスカヴァー・トゥエンティーワン、2022年)
次の箇所を興味深く読んだ。(一)第二章の中の「マルクス主義の「疎外」論」という節。(二)第四章の中の「「お国のために闘う高橋さん」と「庶民を導く斎藤さん」」という節。
〈関連記事 仲正昌樹の著作『現代哲学の最前線』(NHK出版)を読んだ記録を含む記事〉
11.草野友子著/墨子(KADOKAWA、2018年)
墨子の解説書である。四つ目の章の「運命は変えられるのか」と六つ目の章「音楽がもたらす弊害」が印象的だった。また、八番目の章の中の「公輸盤との対話」も記憶に残る。
12.中野善壽著/ぜんぶ、すてれば(ディスカヴァー・トゥエンティーワン、2020年)
寺田倉庫の取締役社長を勤めた著者による書籍。著者の半生や仕事論などを読むことができる。台湾でのエピソードなどが印象に残る。
(以上、敬称略)
コメント